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税関の差し止め

Customs suspension

輸入差し止めの申立

Application for suspension of importation

国内で自社製品の侵害品(模倣品)を発見した場合、そして、それが外国からの輸入品だった場合には、どのような策がとり得るのでしょうか。

国内で個別対応を行うこともできますが、侵害品が複数の小売店で販売されている場合等は、費用と労力との関係ですべてに対応しきれない場合があります。このような侵害品をもっと上流で阻止するために、水際での取締りをご検討されては如何でしょうか。

ここでは、水際対策に焦点を当てて紹介したいと思います。

Q:自社製品の侵害品が輸入されているのをみつけたら?

A:国内での個別対応を行うだけでなく、将来同様の侵害品が輸入されることに備えて、税関の差止申立制度を利用することをお勧め致します。

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差止申立制度とは、自己の権利を侵害すると認める貨物が輸入等されようとする場合に、税関長に対し、当該貨物について認定手続(侵害物品に該当するか否かを認定するための手続)を執るべきことを申し立てる制度です(関税法第69条の13、第69条の4)。水際取締りの対象となる知的財産としては、特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、育成者権、不正競争防止法等があります(同法第69条の11第1項第9,10号)。

Q:輸入差止申立ての手続はどうすればいいの?

A: 近くの税関(函館、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、門司、長崎、沖縄のいずれか)に輸入差止申立書を一部提出します。申立書中に、認定手続を執る税関を選択する項目があり、その項目ですべての税関を選択すれば、申立書が審査され受理された後は全国で取締りが行われます。

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申立書中の記載で重要なのは、「侵害物品と認める理由」(所謂、侵害疎明)、そして識別ポイント(侵害疑義物品発見の参考となるポイント)です。これを適切に記載することが非常に重要です。

Q:輸入差止申立制度を利用したら、どんなメリットがあるの?

A:この差止申立制度を利用するメリットには、下記のような点が挙げられます。

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・国内に侵害品が輸入された後に個別に対応していたのでは、労力も費用もかかってしまいますが、輸入差止申立制度を利用することで、国内に入る寸前の水際で止めることができる可能性が高くなり、労力及び費用を抑えることができます。

 最近は、侵害品は、一般貨物としてではなく、郵便等の小口化した態様で数多く輸入されてくることが大半ですので、水際で差止めることができれば、かなり効率的であると思われます。

 

・実際の取締りの場面では、全国の現場の税関職員に真正品と侵害品との見分け方(所謂、申立書に添付の識別ポイント)が周知されることになりますので、侵害疑義物品の選別が容易となり、また、申立書に「予想される輸入者」が記載されていれば、高リスクな貨物を選定することができますので、侵害品が発見される機会が増えます。

 

・申立ての対象である知的財産が商標権、不正競争防止法等の場合には、「認定手続の簡素化」が適用されることとなります(特許権、実用新案権、意匠権は適用されない)。

 通常の認定手続であれば、権利者側は貨物が侵害品である旨の意見書を提出する必要がありますが、簡素化が適用されれば、輸入者が争う旨の意思を表示しない限り、権利者は上記のような意見書を提出しなくてもよく、税関側がそのまま認定(即ち、侵害認定)することになります。

特に商標の場合には、侵害物品が模倣品である場合が多く、その模倣品の輸入者が争う旨の主張をしてくることはほとんどないと考えられるため、簡素化手続が適用されれば、非常に有用です。

Q:輸入差止申立ての受理の要件とは?

A:受理の要件としては、以下のようなものがあります。

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1)権利者であること

2)権利の内容に根拠があること

3)侵害の事実又はおそれがあること

4)侵害の事実を確認できること

5)税関で識別できること
  侵害疎明ができても、全国の税関職員が侵害品であるか否かが判別できないと、水際で取り締まれません。判別できるポイントが最低でも一つ必要です。

Q:輸入差止申立書を提出したら、どのくらいの期間で受理されるの?

A:輸入差止申立書を提出した後は、審査に付されることとなり、特に問題がなければ、約1カ月程度で受理されます。

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審査の過程で、一定の場合(例えば、侵害の事実が疎明されているか否かの判断が困難である場合など)に該当する際は、専門委員に対し意見照会が行われることになります。意見照会が行われ、要件を満たしていると判断されれば、約3カ月程度で受理されます。