欧州向けの工夫

A universal patent drafting strategy for EP application

4.欧州向けの工夫

4.A universal patent drafting strategy for EP application

欧州における補正要件の厳しさ

 

欧州では、日本や米国に比べて補正要件が極めて厳しい傾向にあり、新規事項の追加が頻繁に問題になります。

例えば、原出願時にクレームセットのうち下位クレームを併合する補正を行う場合について考えます。

 

出願時のクレームセット


【請求項1】 AとBとを備える○○装置。 
【請求項2】 Xをさらに備える請求項1に記載の○○装置。 
【請求項3】 Yをさらに備える請求項1に記載の○○装置。

 

補正内容


【請求項1】 AとBとXとYとを備える○○装置。 
【請求項2】 (削除) 
【請求項3】 (削除)

 

このような補正は、日本や米国では殆ど問題になりません(特に機械電気系の場合、ほぼ間違いなく補正が許されます)。 しかし、欧州では、日本や米国とは違って、このようなケースでも新規事項追加の拒絶理由が指摘されることが多々あります。これは、A+B+X+Yという構成の組合せそのものが明細書中に開示されていない以上、この組合せについて限定した補正後の請求項1の内容が原出願の範囲を超えているという考えに基づいています。

グローバル明細書の工夫


SSIPのグローバル明細書では、発明と実施形態との間のギャップを埋めるために中位概念を文言化するとともに、複数の構成の具体的組合せを文言にて明細書中で説明します。
この際、重複説明を回避しながら文言での説明を明細書中に確実に仕込むため、横串明細書スタイルを採用し、複数の図面を同時に用いて複数の実施形態を横断的に説明します。
横串ス タイルは当事務所のオリジナルであり、他の特許事務所が採用する従来の日本式明細書とは書き方が大きく異なります(図2参照)。 
このような工夫により、欧州における厳しい補正要件に対応しやすくなります。

■図2 典型的な日本明細書と横串明細書の比較

ルール A:実施形態の組合せの開示の必要性


構成を導入する補正は、第一に当初出願がその限定の根拠を含んでおり、第二に補正の結果得られる構成の組合せが当初出願の教示に沿っている場合には許される(実施形態の組合せの補正は明細書中の開示・示唆が必要)。


問題になるケース

明細書中に特徴Yと特徴Zについての開示はあるが、
「A+Y+Z」の組合せ自体が開示・示唆されていると言えるか?

 

→「A+Y+Z」の組合せ自体が明細書中で開示・示唆されていなければ補正不可。

欧州における補正要件に関するルール

 

以下、欧州における補正要件の厳しさの原因であるルールについて説明します。

ルール B:中間一般化(Intermediate Generalization)の禁止


実施例からクレームアップする際、実施例に記載された構成の一部省略は、それらの構成が不要であるという新たな情報を導入したことになる(T1067/97、他多数)。


問題になるケース

明細書中に開示された構成の組合せ(A+X+Y)のうち
構成A+Xを孤立化することが許されるか?

 

→構成A+Xの孤立化を正当化できなければ、補正不可。

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