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商標「類似商品・役務審査基準」2020年改正②

最終更新: 1月31日


 前回お伝えしました通り、これまで第30類「菓子」に含まれていた商品のうちの一部が、2020年1月1日の出願から、第29類へ移動することになりました。

 第29類に移動した具体的な商品は「甘栗,甘納豆,いり栗,いり豆,焼きりんご,ゆで小豆」などです。「主として、果物、野菜、豆類又はナッツを主たる材料とし、それらの根本的な性質を変えない程度の煎る、煮る、焼く、揚げる等の加工及び調味をしてなる商品」は第29類へ分類されるとのことですが、この説明では分かりにくい商品がありますので、確認していきたいと思います。


 以前の「菓子」にあたる商品を包括的に記載する場合、第29類「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものに限る。)」、第30類「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。)」となります。

 

 この包括的な記載を見ると勘違いしてしまいそうですが、特許庁によりますと、この“主原料”というのは「必ずしも、その商品を構成する原材料の重量の割合が大きいものとは限らない」とのことです。「アイスクリーム」や「あめ」、「クッキー」、「チョコレート」、「ドーナツ」、「パイ」等のように、「ペストリー及びコンフェクショナリー」⼜は「チョコレート」、「アイスクリーム、シャーベット及びその他の氷菓」に該当する商品は、原材料の中で果物やナッツ等が最も大きな割合を占める場合であっても、これまで通り第30類に分類されます。

 

 また、「ようかん」や「チョコレートで覆われたナッツ菓⼦」のように、主たる原材料の加工の度合いが極めて⾼いことなどにより、その根本的な性質が変わっている商品についても、これまで通り、第30類に分類されます。



 「ナッツ」関連の商品ですと、例えば、「ナッツを主原料とするスナック菓子」は第29類へ移動しましたが、「チョコレートで覆われたナッツ菓子」は第30類のまま、「砂糖漬けのナッツ」は第29類のまま、変更はないということになります。


 なお、「栗」を使用した「マロングラッセ」は一見加工の度合いが高いように見えますが、シロップ等で煮詰めただけという理解のようで、第29類へ移動するとのことです。


 パッと見ただけでは、分かりにくく、注意が必要なのが、「ポテトチップ(ス)」です。

 以前は「ポテトチップ」のうち、「菓子」にあたるものは第30類(ポテトチップス菓子【類似群コード:30A01】)に分類され、調理用のものは第29類(調理用ポテトチップス【類似群コード:32F04】)に分類されていました。 これまで、「菓子」【30A01】か、加工野菜【32F04】かで区分が異なっていたわけですが、今後は「ポテトチップ菓子」も第29類の商品となりました。

 特許庁によれば、「じゃがいも等の野菜等をチップ状等の形に成型したうえで加工及び調味してなる商品についても、その根本的な性質が変わるものではないため、第29類に分類されます」とのことです。



 ご注意いただきたいのは、「せんべい」、「ポップコーン」、「コーンチップス菓子」など「穀粉及び穀物からなる加⼯品」に該当する商品は、変わらず第30類に分類される点です。



 「せんべい」はともかく、「ポップコーン」、「コーンチップス菓子」は第30類で、「ポテトチップ」だけ第29類というのは、不思議に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。


 このように、「菓子」の分野の記載が複雑になりましたし、線引きが難しい商品もありますので、重要商品については、なるべく具体的に記載して、確実にカバーできるように注意する必要があると思います。特に注意が必要な主な商品については、一覧にまとめましたので、ご確認ください。

「類似商品・役務審査基準」の他、特許庁のデータベース「J-PlatPat」で、最新の情報が確認できますが、時々、訂正が入ることがあるようなので、ご注意いただきたいと思います。

 指定商品・指定役務の記載について、何かご不明な点がございましたら、お問い合わせください。

 次回は、「類似商品・役務審査基準」の改定と権利範囲についてのお伝えします。

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